安倍政権考

総理番が感じた首相の異変

辞意を表明した記者会見を終え、引き揚げる安倍晋三首相(中央)=8月28日午後6時1分、首相官邸
辞意を表明した記者会見を終え、引き揚げる安倍晋三首相(中央)=8月28日午後6時1分、首相官邸

 7年8カ月の歴代最長となった安倍晋三政権が幕を閉じようとしている。7月から首相の一挙手一投足を見逃さず観察する「総理番」になり、その59日目、安倍首相は突如退陣を表明した。首相の表情や言動を日々取材する中で、明らかな変化が現れたのは7月末のことだった。

 「首相の体調が悪そうだ。歩くスピードもかなり遅い」

 同じ総理番を務める同僚記者からこう告げられた。総理番は各社とも数人体制で組まれており、首相官邸の出入りの際、表情やしぐさ、発言をつぶさに観察するのが仕事の一つだ。目をこらして寝ぐせすら見逃せない。微細な変化も政権運営を読み解くヒントになりうる。そして後の検証にも役立つ。

 首相の体調をめぐっては7月上旬、一部週刊誌で吐血した情報があると報じられた。しかし、菅義偉(すが・よしひで)官房長官は「(首相は)淡々と職務に専念している。全く問題ない」と否定した。

 だが、7月中旬には首相の体調に異変が生じ、体力をかなり消耗する状況になっていた。8月上旬には潰瘍性大腸炎の再発が確認された。

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