岸田氏から離れた安倍首相と麻生氏の心 古賀氏との会食が決定打?

自民党総裁選で掲げる政策を発表する、岸田文雄政調会長=3日午前、東京都千代田区(松本健吾撮影)
自民党総裁選で掲げる政策を発表する、岸田文雄政調会長=3日午前、東京都千代田区(松本健吾撮影)

 初めて自民党総裁選に出馬する岸田文雄政調会長は、「禅譲」を期待した安倍晋三首相や麻生太郎副総理兼財務相の支持を受けることができなかった。自身が率いる岸田派(宏池会、47人)に加え、首相の出身派閥で党内最大の細田派(清和政策研究会、98人)と麻生派(志公会、54人)を束ねて優位に立とうとした戦略は崩れた。「ポスト安倍」の本命と位置づけていた首相や麻生氏の心はどこで離れたのか。

 首相が辞任を表明した8月28日夜、都内のレストランに岸田派の幹部が急遽集まり、今後の対応を話し合った。岸田氏や同派事務総長の根本匠前厚生労働相、小野寺五典元防衛相らが顔をそろえたが、同じ場にいたのが、同派名誉会長の古賀誠元幹事長だった。