安倍晋三首相の後継を決める自民党総裁選(14日投開票)の党内政局に、小泉進次郎環境相が絡む場面が増えている。平成30年の前回は総裁選に一定の距離を置いていたが、今回は早々に河野太郎防衛相への支持を表明。河野氏が出馬を見送るや菅義偉官房長官支持に転じ「改革の人だ」と持ち上げた。総裁選の形式をめぐっても党員投票の実施を求め、党総務会にも乗り込んだ。一連の行動に込めた小泉氏の思いとは。
「菅氏には『安定性』や『継続性』がさかんに言われているが、私の抱いているイメージは異なる。『菅氏=改革』だ。思い切った改革を断行してもらいたい」
小泉氏は8日の記者会見で、菅氏を支持する理由をこう語った。
小泉氏は、同じ神奈川県選出で「大先輩以上の存在」と慕う菅氏と昨年9月の初入閣後も頻繁に連絡を取り合ってきた。小泉氏肝いりの石炭火力発電所の輸出要件厳格化や、旅行先で休暇を楽しみながら仕事に取り組む「ワーケーション」の推進も菅氏の後押しがあった。昨年8月にフリーアナウンサーの滝川クリステルさんと結婚した際は、真っ先に首相官邸に菅氏を訪ね、報告した。
「テレビカメラが『ネクストバッターズサークル』やベンチを映してもおかしい。バッターボックスに立った人に脚光を浴びせるべきだ」