外交安保取材

日本産食品輸入規制 19カ国・地域に 菅政権も撤廃に注力

 東京電力福島第1原発事故後、日本産食品に対し輸入規制を講じたモロッコが今月、規制を撤廃し、原発事故に伴う輸入規制を実施している国・地域は当初の54から19に減少した。政府がモロッコによる規制撤廃を発表したのは11日。同じ日に日英両政府が大筋合意に達した新たな経済連携協定(EPA)と合わせ、安倍晋三政権の経済外交の最後の成果となった。

 モロッコはこれまで福島、宮城県など13都県産の食品・飼料の輸出時に放射性物質検査証明書の添付を義務付けていたが、日本政府は11日、この措置が9日に撤廃されたことを確認したと発表した。

 モロッコに対しては昨年12月、中山展宏外務政務官(当時)が来日した同国のアブダラ・ジャナティ食品衛生規制庁長官を夕食会に招き、国際的にも厳しい日本の検査基準などを説明し、規制の早期撤廃を要請。今年1月には鈴木馨祐外務副大臣(当時)がモロッコを訪問し、担当閣僚に早期撤廃を求めた。今回のモロッコの決定は、こうした外交努力が実を結んだ形だ。