石破茂氏はこのまま沈むのか 覆面記者座談会(上)6年前に分水嶺、安倍前首相の安保法制担当相要請に「考え方が違う」

自民党総裁選から一夜明け、石破派のパーティーで戦績を振り返る石破茂元幹事長=9月17日、東京都千代田区(寺河内美奈撮影)
自民党総裁選から一夜明け、石破派のパーティーで戦績を振り返る石破茂元幹事長=9月17日、東京都千代田区(寺河内美奈撮影)

 自民党の石破茂元幹事長は9月の総裁選で、出馬した3人のなかで最下位に沈んだ。2年前の前回総裁選から国会議員票を大幅に減らし、党内で支持が広がっていない様子も浮き彫りになった。「次期首相にふさわしい人物」を問う世論調査で首位を走っていた石破氏に何があったのか。このまま終わってしまうのか。歴代番記者5人が、初めて明かす裏話も交えながら匿名で語り合った。

「石破さんは前回の総裁選で、安倍晋三前首相と一騎打ちを演じながら、党員・党友票の45%を獲得し、国会議員票も73票を得て『善戦』と言われた。今回は国会議員票が26票、地方票は全体の約3割にあたる42票に終わった」

「今回、石破さんや石破派(水月会)のメンバーには、国会議員票の開拓に本腰を入れた形跡が見当たらなかった。石破さんは今年の年明けから、自派の若手の仲介のもとで他派の議員と会食するようになったが、結果的に遅かった。悲しかったのは、前回の総裁選で支持した参院竹下派(平成研究会)の幹部に対し、久しくあいさつをしていなかったことだ。安倍さんが辞任表明した直後、石破派の幹部は石破さんを連れて参院竹下派をまとめるベテラン議員のところに行ったそうだが、これまでの不義理を叱られたと聞いた」

「石破さんは、人に『こうしたらいい』と言われると『それをすると私が私でなくなってしまう』と言い返すときがある。自身の信念を大事にしているのだろうが、裏返せば人の話を聞かないというか、頑固ということだ。この座談会の直前、他社の元石破番記者と話す機会があったが、彼も『石破さんは人の話を聞かない』と言っていた。結局、石破さんに好意を持っている人もそこが嫌になる」