宮家邦彦のWorld Watch

菅内閣の「セダン型」外交政策

韓国の文在寅大統領との電話会談を終え記者団の質問に答える菅義偉首相=9月24日、首相官邸(春名中撮影)
韓国の文在寅大統領との電話会談を終え記者団の質問に答える菅義偉首相=9月24日、首相官邸(春名中撮影)

 菅義偉(すが・よしひで)内閣発足から早くも2週間がたった。国民の期待は一にも二にも、閉塞(へいそく)感の元凶であるコロナ禍の一日も早い収束と国民経済の再活性化だろう。ところが新内閣に対する国内メディアの関心や批判は内政にとどまらず、当然外交政策にも及んでいる。

 就任早々の豪、米、独、欧州連合(EU)、英、韓、印、中との電話首脳会談は「手堅い外交デビュー」だったが、「外交経験不足がアキレス腱(けん)」で、「発信力不足が課題」だから、「菅首相の独自色をどこまで打ち出すか」が注目される、といった陳腐な論評が典型例だ。政権が代わるごとに繰り返されるこの手の論調、もう少しマシなものにしたらどうか。今回は筆者がこう考える理由を書こう。