菅政権考

菅首相はデジタルとグリーンで「最低5年は政権を握る気だ」

 菅義偉(すが・よしひで)首相が看板政策として掲げた「行政のデジタル化」と「2050(令和32)年までの温室効果ガス排出量実質ゼロ」はいずれも長年、日本が国際社会の潮流に乗り遅れていると指摘され、今後の対応次第では国益を左右する重要課題だ。一方で、どちらも短期間で具体的な成果を示すのは難しい。政権の“得点”にどう結び付けるのか、首相の政治手腕が問われそうだ。

 「日本人は目標を定めるとしっかりと取り組む。それまではだらだらしているけれどね」

 首相は2050年の温室効果ガスの排出量を実質ゼロとする政府方針を打ち出した理由について、周囲にこう語った。首相周辺は「総裁選勝利後、連日の有識者の提言で共通していたのは『デジタル』と『(環境問題を示す)グリーン』だった。当初首相はグリーンについてはピンときていないようだったが、話を聞くうちにスイッチが入ったようだ」と話す。

 行政のデジタル化と温室効果ガス排出ゼロはともに実現すれば日本社会のあり方を大きく変える可能性がある。自民党ベテラン議員は首相の“野心”に対し「首相はピンチヒッターどころか、最低5年は政権を握る気だ」と舌を巻く。