政界徒然草

石破氏、派閥会長辞任の舞台裏 他派への集団移籍か存続か

自民党石破派の会合後、記者団に会長の辞任を説明する石破茂元幹事長=10月22日午後、国会内(春名中撮影)
自民党石破派の会合後、記者団に会長の辞任を説明する石破茂元幹事長=10月22日午後、国会内(春名中撮影)

 自民党石破派(水月会、19人)が、石破茂元幹事長の会長辞任表明から3週間を過ぎてなお、後任や派閥の方向性を決められずにいる。一部の派閥幹部らは竹下派(平成研究会、54人)への移籍を検討していたが、若手らが派閥存続を求め、石破派の進路が定まらないでいる。

 「皆がそう言っているなら、会長を退いてもいいじゃないか…」

 10月中旬。都内の目立たぬ一室で、石破氏側近の鴨下一郎元環境相が一呼吸置いて石破氏にこう切り出した。石破派会長代行の山本有二元農林水産相ら複数のベテランや中堅議員も同席していたという。石破氏に対し、9月の党総裁選の敗退の責任を求め、会長辞任を促す声が相次いだ。「会長辞任」は中堅議員の発案といい、出席者は事前に考えをすり合わせていた。

 だが、派閥の領袖(りょうしゅう)を自ら退くことは、首相への挑戦をあきらめるというメッセージに他ならない。石破氏は憮然(ぶぜん)とした表情を浮かべ、結論は出ないまま、会合が終わった。あるベテランが石破氏に近づき、諭すようにこう語ったという。

 「総裁選で無理な戦いを仲間に強いた責任は取らないといけない。会長辞任も一つの手だ」。石破氏は「検討させてもらう」と応じ、2晩寝ずに悩み抜いた末、辞任の決断に至った。