論点直言 選択的夫婦別姓

夫婦別姓は「家族の分断」か、それとも「先進国の発想」か

自民党の野田聖子幹事長代行(左)と、山谷えり子元拉致問題担当相
自民党の野田聖子幹事長代行(左)と、山谷えり子元拉致問題担当相

 自民党内で、選択的夫婦別姓制度を認めるかどうかについて、慎重派と推進派で議論が重ねられている。第5次男女共同参画基本計画案の記述をめぐってだが、女性の社会進出や家族観など日本の文化や伝統にも深くかかわっている。自民党議員2人に賛成、反対の理由を聞いた。

「家族分担のリスクを考えるべきだ」 元拉致問題担当相、山谷えり子氏

 選択的夫婦別姓は家族のあり方に深く関わり、子供への影響を心配する国民が多い。平成29年の内閣府の世論調査では「別姓は子供にとって好ましくない影響がある」との回答が62・6%だった。夫婦別姓は親子別姓につながり、孫、ひ孫の姓が全て異なる家庭も出てくる。子供に悪影響があるとの意見が多い現状では、旧姓の通称使用の拡大が現実的なやり方ではないか。