菅政権考

実は出来レース? 足して2で割る政治の「妙」 医療費負担もGoToも

 75歳以上の後期高齢者の医療費窓口負担を1割から2割に引き上げる制度改革をめぐっては、政府・自民党と公明党の攻防の末、2割負担の所得基準を年収「200万円以上」(単身世帯)にすることで決着した。それは永田町でよくある「足して2で割る政治」そのものだった。しかも、俎上に載せた数々の数字をつぶさに眺めると、首相と公明双方の顔が立ち、それでいて微妙に菅義偉(すが・よしひで)首相寄りともいえる結末。自民からは「出来(でき)レース」との声すら漏れた。

 「政治とは妥協の産物であり、可能性のアート(芸術)である」とは、ドイツの鉄血宰相ビスマルクが残した言葉。解決が困難な問題は政治の場で調整機能を働かせ、妥協案を模索しなければならないのはやむを得ない。

 しかし、妥協という意味合いをも含む「足して2で割る政治」という言葉には、「国民不在のまま永田町の論理で物事を決める」という皮肉も込めて使われることが多い。

 早速、今回の決着に関し、実際に足して2で割ってみた。