西論プラス

遅すぎるコロナ特措法の改正 主権国家といえるのか 論説委員・河村直哉

一年の幸せを願い、初詣する参拝客ら=2日午前、大阪市住吉区の住吉大社(鳥越瑞絵撮影)
一年の幸せを願い、初詣する参拝客ら=2日午前、大阪市住吉区の住吉大社(鳥越瑞絵撮影)

 平穏であることの大切さを何より感じながら迎えた新年だった。

 筆者周辺だけにそう望むのではない。わが国、さらに世界の平穏を改めて祈念する。

 新型コロナウイルスとの戦いはしばらく続く。協力し合って制圧したい。そして本当の平穏を取り戻したいと心から願う。

日本人の公徳心

 昨年、私たちが経験したことは何だっただろうか。

 おののきながら耐えた。気がゆるむことがあったかもしれない、でも再び耐えた。

 夏の盛り、人々は屋外でも人がいればマスクを外さなかった。店舗などは苦境にあっても行政の休業や時間短縮の要請に応じた。

 日本人の公徳心を目の当たりにした気が、筆者はしている。自分がうつらないようにするという思いだけではないだろう。人にうつしてはいけない、感染を広めてはいけないという、他を思う気持ちがあったはずである。