自由 強権~21世紀の分岐点

(8)「核の傘」だけでいいのか 中朝ミサイル増強 米頼みは限界

 中国やロシア、北朝鮮など核保有国に囲まれた日本にとって、米国が同盟国のために核兵器を使う意思を示すことで敵国の攻撃を抑止する「核の傘」は命綱だ。だが、米国が必ず日本のために核兵器を使うわけではない。米国が核抑止力の対象を同盟国に広げる「拡大核抑止」をいかに確実なものとするか。米中対立により中国の核配備が増強される中、日本の安全保障の最重要課題となっている。

                  

 

 昨年11月の米大統領選で前副大統領のバイデンの勝利が確実になって以降、日本政府は水面下で新政権発足をにらんだ調整を進めていた。焦点は、2月にも行われる首相の菅義偉(すが・よしひで)とバイデンによる初の首脳会談でまとめる共同声明だ。

 「もう一度あれをやろう」。日本政府として、2017年2月に当時首相だった安倍晋三と米大統領のトランプが会談後に発表した共同声明の再現を目指すことで一致した。