自由 強権~21世紀の分岐点

(9)インド太平洋 未完の秩序 中国に対抗「100年の長い勝負」

 冷戦時代の米国のアジア戦略は、日米や米韓などの2国間同盟を中心に構築された。その基本構造は現在も変わらないが、複数の国家がまとまりとなって安全保障協力を深化させつつある。その象徴が、日米豪印4カ国による「QUAD(クアッド=英語で4の意味)」だ。インド太平洋地域における多国間連携を、中国の覇権主義に対抗する地域秩序に発展させるためになすべき課題は多い。

 インド沖で昨年11月に行われたインド主催の海上共同演習「マラバール(インドの海岸の地名に由来)」は日米印に加え、オーストラリアが13年ぶりに参加したことで注目された。しかし、マラバールをめぐり日米間で激しい綱引きが行われていたことは、あまり知られていない。

 「船だけではなく、航空機も出してくれないか」