政界徒然草

北海道連は寝耳に水 自民、候補擁立断念の裏側 補選2敗の党内政局を警戒

吉川貴盛元農林水産相の在宅起訴を受け、陳謝する自民党の山口泰明選対委員長=15日午後、自民党本部(春名中撮影)
吉川貴盛元農林水産相の在宅起訴を受け、陳謝する自民党の山口泰明選対委員長=15日午後、自民党本部(春名中撮影)

 収賄罪で在宅起訴された吉川貴盛元農林水産相の議員辞職に伴う4月25日投開票の衆院北海道2区の補欠選挙をめぐり、自民党は候補者の擁立断念をトップダウンで決定した。地元の自民党北海道連はすでに後任候補の最終調整に入っていたが、それでも擁立を見送らざるを得なかったのは、同日選となる参院長野選挙区補選とともに厳しい情勢が伝えられ、2敗すれば菅義偉政権への打撃は避けられないからだ。

 道連には寝耳の水だった。

 関係者によると、山口泰明選対委員長が緊急の記者会見で擁立断念を表明した15日は、地元支部が立候補を要請した札幌市議と道連会長の橋本聖子五輪相が都内で面会し、立候補に向けて最終調整する予定だったという。北海道選出議員は「山口氏の会見の30分前に決定を知った。地元になんて説明すればいいのか」と頭を抱える。

 自民党本部は候補者の選考について地方の意向を尊重しているが、今回トップダウンで決めたのは、「政治とカネ」の問題に幕引きを図り、次期衆院選への影響を最小限に抑えたい思惑がある。党幹部は「今回は事情が事情だ。候補を出して有権者に憎まれるより、『本戦』に備えようという判断だ」と説明する。