政界徒然草

伝わらない首相の温かみ コロナ禍の自殺者増 国民に寄り添えるのか

参院予算委員会で立憲民主党の蓮舫代表代行(右)の質問に答弁する菅義偉首相=1月27日午後、参院第1委員会室(春名中撮影)
参院予算委員会で立憲民主党の蓮舫代表代行(右)の質問に答弁する菅義偉首相=1月27日午後、参院第1委員会室(春名中撮影)

 新型コロナウイルス禍が長期化し、国民生活への影響は深刻さを増している。昨年の自殺者数が11年ぶりに前年を上回り、菅義偉(すが・よしひで)首相は1月の施政方針演説で「不安に寄り添う体制を強化する」と表明したが、与野党からは首相の言葉に熱量が感じられないとの声が相次いでいる。

 「そんなメッセージだから国民に危機感が伝わらない。あなたには首相としての自覚や責任感、それを言葉で伝えようとする、そういう思いはあるのか!」

 1月27日の参院予算委員会。立憲民主党の蓮舫代表代行は強い口調で首相を責め立てた。自宅や宿泊施設で療養中に死亡した感染者について、首相が「大変申し訳ない思い」との短い答弁を繰り返したことへの批判だった。

 これに対し首相は「失礼ではないか」と切り返し、「緊急事態宣言も悩んで悩んで判断した。言葉が通じる、通じないとか、私に要因があるかもしれないが、精いっぱい取り組んでいるところだ」と色をなして反論した。

 国会答弁で首相が気色ばむのは珍しい。これまでは野党の挑発にも安全運転を貫いてきた。蓮舫氏への答弁は冷静さを欠いたとみる向きもあるが、自民党関係者は「自身の思いも伝わるように反論できた」と評価する。