菅義偉首相は2日の衆参両院の議院運営委員会やその後の記者会見で、与党に所属していた衆院議員が緊急事態宣言下の深夜に東京・銀座のクラブを訪れていた問題をめぐり、幾度も謝罪していた。繰り返し頭を下げるその姿を見て、こんなことを一国のリーダーに求めてどうするのかとむなしい気持ちになった。
もとより、国民に自粛を要請しておきながら、その負託を受けた国会議員が自粛しないというのは筋が通らない。
のこのこと出かけた当人たちがけじめをつけるのは当然だが、議員一人一人の行動など知るはずもない首相の責任を追及したら、新型コロナウイルス感染症の陽性反応者が減るとでもいうのだろうか。
江戸後期の儒学者、佐藤一斎は著書『言志四録』でこう述べている。