放送事業会社「東北新社」に勤める菅義偉首相の長男が関与した総務省幹部の接待問題は、同省がこれまでの国会での説明を一転させ、事実関係が覆る事態となった。19日の衆院予算委員会では立憲民主党が「大変残念な国会軽視」と厳しく批判した。立民は首相が出席する22日の予算委集中審議に向けて追及を強める構えで、政府与党が年度内成立を最優先する令和3年度予算案の審議にも影響しかねない情勢だ。
「今となっては(長男から)『BS』『CS』『スターチャンネル』に言及する発言はあったのだろうと受け止めている」
長男と会食した総務省の秋本芳徳情報流通行政局長は19日の予算委でこう述べ、神妙な表情を浮かべながら国会で繰り返してきた説明の誤りを認めた。