阿比留瑠比の極言御免

今こそ立ち上がるべき教科書議連

萩生田光一文科相=15日午後(春名中撮影)
萩生田光一文科相=15日午後(春名中撮影)

 来月から使われる山川出版社の中学歴史教科書の中に、史実にはない戦後の造語である「従軍慰安婦」という言葉が登場する。平成9年から使われた中学校教科書で、全ての教科書会社がこのおどろおどろしい造語を記載した際のことを思い出す。

 当時、これに疑問を抱いた自民党の有志議員らが、教科書記述について調べるための研究会「日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会」を結成した。87人のメンバーの代表に就いたのが故中川昭一元財務相であり、事務局長として種々の手配をしていたのが安倍晋三前首相である。

 同会が外務・文部官僚や有識者、慰安婦募集の強制性を根拠なく認めた河野談話の生みの親、河野洋平元官房長官らから聞き取った内容は、同年12月に出版された『歴史教科書への疑問』にまとめられている。その「はじめに」で、中川氏はこう問いかけている。