
中国・内モンゴル自治区出身で静岡大の楊海英(よう・かいえい)教授(文化人類学)が産経新聞のインタビューに応じ、中国当局が同自治区で漢民族への同化政策を強めているとした上で「中国に何も言わないのは威信の低下につながる」と日本の関与を強く求めた。インタビューの要旨は以下の通り。(奥原慎平)
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中国当局が中国語教育を強化しているのは、漢民族への同化を強めるのが狙いだ。本屋からはモンゴルの歴史本や(モンゴル帝国の始祖である)チンギスハンの肖像画などが撤去された。母語であるモンゴル語を勉強すれば、中華民族と異なった心を持っているとみなされる。中国政府には諸民族の言語を禁止することで、中華民族意識を植え込む狙いがあるのだろう。