安保関連法施行5年

尖閣脅威で領域警備の議論再燃 政府は海保の能力強化重視

 自衛隊の役割を幅広く強化した安全保障関連法が施行されて29日で5年となる。集団的自衛権の限定行使を可能とし、日米同盟強化に貢献したとの評価は国内外で定着した。一方、尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺海域で中国海警局の挑発活動がエスカレートするのに伴い、自民党内では当時焦点があたらなかった領域警備に関する法整備を求める声が上がっている。

(杉本康士、大橋拓史)

 安保関連法案が平成27年5月に閣議決定されるまで、政府・与党内での焦点は集団的自衛権の限定行使や自衛隊の海外派遣を随時可能にする法整備だった。尖閣諸島などでの有事に至らない緊急事態(グレーゾーン)に関し、与党協議会で座長を務めた高村正彦元自民党副総裁は「そんなに大きな問題にならなかった」と振り返る。