菅政権考

コロナ、訪米、環境… 慌ただしく動く首相官邸にちらつく「衆院解散」

首相官邸のエントランスで記者団の取材に応じる菅義偉首相=8日午後(春名中撮影)
首相官邸のエントランスで記者団の取材に応じる菅義偉首相=8日午後(春名中撮影)

 「問題を解決するためには、日本が主体的に動かなければならない」

 7日午後、菅義偉(すが・よしひで)首相は北朝鮮による拉致被害者家族と官邸で面会し、こう決意を語った。首相は15日から米国を訪れ、ワシントンでバイデン米大統領と会談する。その前に被害者家族に自身の考えを伝えるための面会だった。その表情は険しく緊張感が漂った。

 首相官邸にはさまざまな政策案件が持ち込まれる。新型コロナウイルス対策をはじめ、内政、外交、環境などの担当閣僚や官庁幹部職員らがひっきりなしに行き交い、これに自民、公明両党の訪問者も相次ぐ。

 首相や官房長官に面会する訪問者をくまなく確認する。それが「総理番」記者の仕事だ。面会者を確認、分析することで、政府が調整している施策や水面下で動いている案件を推測しなければならない。

 首相官邸のエントランスは、内閣記者会(官邸記者クラブ)に加盟する報道各社の記者が1~2人ほど常駐している。訪問者が現れるたびに「誰と」「どんな要件で」面会するのかを確認する。ほとんどの場合、事前にだれがいつ訪問するのか分からない。このため、訪問者やそのタイミングによっては一気に緊張感が高まることもある。

 その場面は新年度を迎えた今月1日に早速訪れた。