日曜講座 少子高齢時代

高齢化で救急需要増大 救命率の向上へ効率化図れ 客員論説委員・河合雅司

■搬送者の6割は高齢者

 少子高齢化の影響が、救急搬送の現場にも色濃く表れてきた。

 消防庁の「救急・救助の現況」(2020年)によれば、救急車の利用は増加傾向にあり、19年の出動件数663万9767件と搬送者数597万8008人はいずれも過去最多となった。

 注目すべきは、搬送者数のうち65歳以上の高齢者が358万9055人で60・0%を占めたことだ。1999年は36・9%であり、20年間で23・1ポイントも伸びたこととなる。

 搬送の理由を見ると、「急病」が65・6%、「交通事故」は6・9%だ。99年はそれぞれ55・0%と19・3%であり、「急病」が大きく伸び、「交通事故」が減少した形である。