菅政権考

消えた春解散 党内に強まる「追い込まれ」への警戒感 見えぬ首相の腹の内

平成29年9月の臨時国会で衆院が解散され、万歳する議員たち=衆院本会議場(桐原正道撮影)
平成29年9月の臨時国会で衆院が解散され、万歳する議員たち=衆院本会議場(桐原正道撮影)

 「第4派」ともいわれる新型コロナウイルスの感染再拡大で、永田町をにぎわしていた「4月衆院解散」の観測は一気にしぼんだ。残る解散のタイミングは、7月4日投開票の東京都議選との「ダブル選挙」か、10月の衆院議員任期満了直前の2つが有力との見方が強い。菅義偉(すが・よしひで)首相は、コロナ対策優先の考えを示しつつ、9月の党総裁選前の解散にも含みを持たせている。ただ、これまでの衆院任期満了直前の「追い込まれ解散」で自民党は痛い経験を重ねてきただけに、解散の先延ばしには強い不安を示す党関係者は少なくない。

 「首相の決断次第だが、今すぐというより少し落ち着いてからが良い」。自民党の二階俊博幹事長は15日のTBSのCS番組収録でこう述べ、春の衆院解散に否定的な考えを示した。政局観にたけ、「衆院は常在戦場」が口癖の二階氏が、こうも解散について慎重な物言いをする背景には足元で広がる新型コロナの感染再拡大がある。

 関西や首都圏などで感染力の強い変異株の蔓延(まんえん)が急激に加速。政府は東京など10都府県に新型コロナ特別措置法に基づく「蔓延防止等重点措置」を適用。同措置の期間は首都圏と愛知は5月11日まで、その他の大阪や兵庫は5月5日までに設定されており、自民党関係者は「現在の状況では4、5月はとても選挙どころではない」とつぶやく。