河村直哉の時事論

日米会談 李登輝氏が訴えた日本の自立

 菅義偉(すが・よしひで)首相とバイデン米大統領の首脳会談が開かれた。日米同盟強化の具体的な方途を検討するとし、共同声明には「台湾海峡の平和と安定の重要性」が盛り込まれた。重要なことだ。ただ、では現在の日本にどこまでできるか。日本は国のあり方を改めて考えるべきである。

会談後、共同記者会見するバイデン米大統領(右)と菅義偉首相=16日、ワシントンのホワイトハウス(UPI=共同)
会談後、共同記者会見するバイデン米大統領(右)と菅義偉首相=16日、ワシントンのホワイトハウス(UPI=共同)

李元総統の言葉

 中国の膨張が著しい中、日本が地域の安定に尽くすことは不可欠である。しかし集団的自衛権の行使が容認されたとはいえ、あくまで限定的だ。日米同盟強化、台湾海峡の平和と安定といっても、現行憲法下で日本にできることは制約があるだろう。

 昨年死去した台湾の李登輝(り・とうき)元総統の言葉に耳を傾けてみたい。

 「最終的には現在の日米関係の転換が大きな課題になるでしょう。アメリカに対して、『アジアは日本が背負って立つ。アジアの安定は日本が責任を持って取り組む』とはっきり言えるようにならなくてはならない」