政界徒然草

政権初の国政選 見えなかった首相の影 衆院選控えるも党内にしこり

前日の衆参3選挙で全敗し、記者団の取材に応じる菅義偉首相=4月26日午前、首相官邸(春名中撮影)
前日の衆参3選挙で全敗し、記者団の取材に応じる菅義偉首相=4月26日午前、首相官邸(春名中撮影)

 大型連休が明け、与野党は6月16日の国会会期末に向けて動きを加速させる。ともにその先に見据えているのは東京都議選(7月4日投開票)と次期衆院選だ。政府・与党は菅義偉(すが・よしひで)政権初の国政選挙として臨んだ先月の衆参3選挙で全敗し、仕切り直したいところだが、唯一勝算があった参院広島選挙区再選挙でも敗れたショックは払拭し切れず、党内や地元にしこりを残している。

 「本当に厳しい選挙だった。何を訴えてもだめだった」。自民党広島県連幹部は、再選挙で野党候補に敗れた結果をこう嘆いた。

 再選挙は、選挙買収事件で有罪が確定した河井案里前参院議員の当選無効に伴って行われ、河井氏を擁立した自民党にとって「政治とカネ」の問題が批判される不利な戦いではあったが、池田勇人、宮沢喜一両元首相を輩出した「保守王国」でもあり、衆参3選挙の中でも与党の勝算が見込める選挙だった。

 これに対し、野党側は選挙買収事件をめぐる批判票を取り込もうと、立憲民主党の枝野幸男代表や国民民主党の玉木雄一郎代表をはじめ、党幹部が続々と広島入りしてマイクを握り、「政治とカネ」の問題を追及。自民党県連幹部は「野党側は何を言っても正論になる」と選挙戦が進むにつれて苦しい立場を吐露するようになった。