ゴーン被告逃亡で露呈、保釈制度の欠陥と限界

東京地裁=東京都千代田区(撮影・桐原正道)
東京地裁=東京都千代田区(撮影・桐原正道)

 保釈中だった日産自動車前会長、カルロス・ゴーン被告(65)=会社法違反罪などで起訴=の国外逃亡は、保釈保証金で逃亡を防ごうとする現行の保釈制度の欠陥と限界を改めて露呈した。裁判所が保釈を広く認める傾向を強める中、保釈中の逃走を処罰する罪がないなど課題も多い。制度の抜本的な見直しは急務となっている。

 ゴーン被告が納付した保釈保証金は過去最高額(20億円)に次ぐ規模の計15億円だった。だが、ゴーン被告は15億円の確保より逃亡を選び、保釈条件に違反した場合に保証金を没取することで逃亡を防ごうとする制度の根幹は否定された。

 保証金の額は「被告の資産状況だけでなく、やった行為との比較で総合的に勘案される」(裁判所関係者)という。ある検察幹部は「15億円はゴーン被告にとっては、はした金。桁が一つ違った」と指摘する。