李登輝秘録

第8部 日本よ台湾よ(8)「台湾はまだまだですよ」

台北郊外の自宅で取材に応じる李登輝 =2017年10月6日(河崎真澄撮影)
台北郊外の自宅で取材に応じる李登輝 =2017年10月6日(河崎真澄撮影)

 「歴史に名を刻むなんて考えたこともないな。李登輝は李登輝だったで十分じゃないか」

 2017年10月6日のこと。台北郊外の自宅で取材に応じた元総統の李登輝は語った。何十年か先の歴史書に「李登輝」はどう評価されているだろうか、という質問への答えだった。

 続けて李は、「人にあまり言ったことはないが(自分が死を迎えたら)遺灰は新高山(にいたかやま)にまいてほしい(と家族に頼んでいる)」と明かした。「死ぬことはなにも怖くない。日本軍人として戦争に行った。総統としても働いた。最も高い山から台湾を見守り続ける。いつまでも離れない」とその心境を説明してみせた。

 新高山は日本統治時代の名で現在は玉山(ぎょくざん)。標高3950メートルを超える。富士山より200メートル近くも高い。

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