「私は殺していません」西山さん、潔白を淡々と主張

湖東記念病院事件・再審公判開始 再審初公判を終え、井戸謙一弁護士(右)とともに会見に臨む西山美香さん =3日午後、大津市(永田直也撮影)
湖東記念病院事件・再審公判開始 再審初公判を終え、井戸謙一弁護士(右)とともに会見に臨む西山美香さん =3日午後、大津市(永田直也撮影)

 「私は殺していません」。裁判長から「被告人」ではなく「西山さん」と促されて証言台に進み出た元看護助手の西山美香さん(40)。大津地裁で3日に開かれた再審初公判では裁判長をじっと見据え、身の潔白を主張した。一方、検察側は冒頭陳述をわずか30秒ほどで終え、被告人質問も一切行わなかった。「あきれてものがいえない」。無罪の証明に協力しない検察側への怒りと、近づいた判決への期待が交錯した。

 西山さんは上下黒のスーツで入廷。検察側は「公訴事実については新たな立証は行わない」などと述べるにとどまり、冒頭陳述を早々と切り上げた。「意味が分からない」。すかさず傍聴席からやじが飛んだ。