山口組に決別通告も 任侠山口組が「絆會」になったワケ

 4年半前から続く国内最大の指定暴力団山口組の分裂騒動が混迷の度を増している。死傷者が相次いだ六代目山口組と神戸山口組の対立抗争を横目に、静観の姿勢を保ってきた任侠(にんきょう)山口組が今年1月、組名称から「山口組」を外し、突如として「絆會(きずなかい)」と改めたのだ。表面的には山口組との決別を内外に示した格好だが、警察当局は山口組系の3組織が互いに対立状態にあるとの判断は崩しておらず、慎重に動向を見極めている。

■組社会への通知

 《昨今、世間様をお騒がせしております抗争事件の情勢を鑑(かんが)みまして、これ以上、一般市民皆様への巻き添え等、日常生活への不安を煽(あお)るわけにはいかず、新たなる道を歩む決断をいたしました》