ABC予想証明「数百年に1度」の偉業 望月新一氏、独創的理論

京都大の望月新一教授が発表した「宇宙際タイヒミューラー理論」の論文
京都大の望月新一教授が発表した「宇宙際タイヒミューラー理論」の論文

 数学の難問「ABC予想」を証明した望月新一京都大教授の新理論は「異世界から来た」といわれるほど独創的で難解だ。発表から8年近くを経て、ようやく学術誌への論文掲載が決まったが、理解できる数学者は今でも世界でわずか10人程度という。他の難問解決にとどまらず、数学そのものを革新する可能性を秘めており、今世紀の数学に重大な影響を与えそうだ。

 新理論の「宇宙際タイヒミューラー理論」は、数学上のある概念を示す宇宙という言葉と、図形を扱う理論名を組み合わせて命名した。

 望月氏の独創性は、整数の数式であるABC予想の解決に幾何学の理論を当てはめるなどした上で、より抽象的で高い次元の世界を対象とする新理論を一から作り上げた点にある。研究開始から証明完成まで約20年かかったという。

 東京工業大の加藤文元(ふみはる)教授(数論幾何学)は「数学のさまざまな場面で使えるかもしれない全く新しい手法を創造した。新大陸発見のように、誰も気づかなかった数学の世界を切り開いた。数百年に1度の業績だ」と話す。

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