コロナ禍の裏で韓国震撼、最悪のデジタル性犯罪「n番部屋事件」

 流行拡大が続く新型コロナウイルスのニュースが世界中であふれる中、韓国で一つの事件が社会を震撼(しんかん)させている。秘匿性の高い会員制交流サイト(SNS)上で女性に対する性的暴行といった違法動画が共有され、のべ26万人が視聴したとされる通称「n番部屋事件」だ。韓国警察はこれまでに120人以上の関係者を摘発し、3月には特に悪質な動画を扱っていたチャットルームを運営する男を逮捕した。被害女性は少なくとも70人以上に上り、未成年もいたという。「組織的なサイバー性犯罪」とでも呼ぶべき、常軌を逸した手口とは-。(大渡美咲)

SNSで「脅迫」

 韓国紙「ハンギョレ」などによると、事件の発端は2018年ごろ、通信アプリ「テレグラム」に設けられた、チャットルーム(不特定多数が交流するスペース)だった。

 テレグラムはロシア出身のIT技術者らによって開発された通信アプリ。高度な暗号化技術により通信内容が保護され、メッセージが消去されると復元は困難なのが特徴だ。プライバシー保護の高さから、違法薬物の取引や児童売春など、犯罪への悪用も問題となっている。

 チャットルームの会員に参加することができれば、ルーム内で文字によるコミュニケーションのほか、動画も視聴できる。チャットルームには1~8番まで番号がつけられたため、後に「n番(number=数字)部屋」と呼ばれた。

 創設者は「ガッガッ」というハンドルネームの人物だ。ガッガッはツイッター上で、顔を出してメッセージを掲載している若い女性を物色、警察を装って「違反なので、送ったリンクに個人情報を入力して調査に応じなさい。さもないと両親に連絡する」と脅した。

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