皇位継承論議を振り返る

古川貞二郎氏インタビュー「旧宮家復帰、国民納得するか」

インタビューに応じる元官房副長官の古川貞二郎氏=17日午後、東京都千代田区(三尾郁恵撮影)
インタビューに応じる元官房副長官の古川貞二郎氏=17日午後、東京都千代田区(三尾郁恵撮影)

 政府は今後、安定的な皇位継承策について議論を本格化させる予定だ。その前に過去の論議の当事者を直撃した。初回は、平成17年に「女性・女系天皇」容認の報告書をまとめた小泉純一郎政権の有識者会議委員で、事務の官房副長官を8年以上も務めた古川貞二郎氏(85)に聞いた。

 --安定的な皇位継承の議論にはいつからかかわるようになったのか

 「私は平成7年2月から15年9月まで政府の事務の官房副長官を務めた。官房副長官を辞した後、小泉純一郎政権(13~18年)の時に首相官邸から『皇室典範に関する有識者会議』を設置するので参加してほしいとの話があり、メンバーに参加した。有識者会議を設置したのは小泉さんが皇位の継承者が少なくなり、象徴天皇制の存続に危機感を抱いたからだ。有識者会議では17回の公式会議などで議論を行い、17年11月に報告書を取りまとめた」