昭和天皇の87年

戦時中の防空壕で15年以上も生活 新築は「国民にすまない…」

画=筑紫直弘
画=筑紫直弘

第230回 吹上御所

 皇孫・徳仁親王のご誕生、長女・成子の死去、皇太子妃の流産-と、喜びと悲しみが折り重なった時期、昭和天皇の生活空間にも、大きな変化があった。昭和36年の秋、新居が完成したのだ。

 終戦から15年以上、かつて焼け野原だった東京は、ビルの林立する大都市に変わりつつある。だが、戦災で炎上した宮殿は再建されず、昭和天皇は依然として「御文庫」で生活していた。