ついに創設者も逮捕、法改正で被害者保護も 韓国「n番部屋事件」の教訓

 組織的なデジタル性犯罪として韓国中を震撼(しんかん)させた「n番部屋事件」。秘匿性の高い通信アプリ上で女性の性的虐待・暴行動画を閲覧させるという仕組みをつくった「創始者」とされる大学生の男が逮捕され、一連の事件は一定の区切りを迎えた。未成年者の法改正が行われるなど、韓国社会に与えた「教訓」は大きい。(大渡美咲)

模範的な大学生

 n番部屋の創始者とされるハンドルネーム「ガッガッ」こと、ムン・ヒョンウク容疑者(24)が韓国警察に逮捕されたのは5月9日。韓国警察は同18日、これまで逮捕された主犯格の男らと同じく、韓国の刑事事件の容疑者としては異例となる実名や顔写真などの身元公開に踏み切った。