買収-前法相夫妻逮捕

(下)会ってないのに巻き込まれ 克行容疑者の「置き土産」30万円、秘書へ返金

 「河井代議士から面会したいとの連絡です。どうしますか」

 広島県議選が迫った昨年3月下旬、立候補する県議の男性は事務所のスタッフに問われ、「いいや、会わない」と答えた。自民党の県内主流派と距離を置く前法相の河井克行(57)とは、しばらく会話すらしていなかった。

 面会を拒否したものの、克行は意に介さず、今度は県議宅のチャイムを鳴らした。不在だった県議は帰宅後、克行の“置き土産”の封筒を見つけた。中身を確認すると現金30万円が入っていた。克行の妻、案里(46)は党の公認を得て約4カ月後の参院選に立候補する。「買収か…」。即座に返金を決意した。

 県議選投開票日から約1カ月後の昨年5月上旬、克行の事務所に向かった県議は、封筒に入ったままの現金を秘書に返した。「本人が不在でホッとした。克行は性格的にも恐ろしいし、一応、代議士だから」と釈明する。返金を終えて胸のつかえは取れたが、約10カ月後には、東京地検特捜部の検事による複数回の取り調べが待っていた。

 県議は「克行は会ってすらいない私を事件に巻き込んだ。多くの議員に現金を渡し、広島県政をめちゃくちゃにした」と憤る。

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