戦後75年 慰霊と追悼(1)

薄れゆく戦没者への恩義 首相の参拝なき戦没者追悼

 先の大戦が終わってから75年。8月は敗戦と先祖を偲ぶ時期が重なり、日本人にとって特別な意味がある。今年は新型コロナウイルス禍で例年とは趣が異なるが、先人を慰霊し、平和を誓う思いは変わらない。戦争体験世代が減る中、教訓をいかに継承し、戦没者をどう追悼していくべきか。大きな岐路に立っている。

遺族の高齢化と減少「いかに受け継いでいくかが課題」

 東京・九段北の靖国神社は先の大戦で亡くなった軍人・軍属ら246万6000柱以上の御霊(みたま)を祀(まつ)る。7月の日曜日、人影はまばらだが、それでも親子連れの家族ら若者の姿が目立った。一部からの「戦争を賛美する神社」との批判とは全く異質の静謐(せいひつ)に包まれた空間は、戦没者遺族にとって「心のよりどころ」であり続けてきた。

日米開戦、第1回全国戦没者追悼式、オバマ米大統領の広島訪問 戦没者慰霊をめぐる主な動きグラフィックス