三島由紀夫の遺言 決起から50年

(中)戦後日本の偽善に拒否感

陸上自衛隊富士学校滝ケ原分屯地で体験入隊。前列中央に三島(金子修一氏提供)
陸上自衛隊富士学校滝ケ原分屯地で体験入隊。前列中央に三島(金子修一氏提供)

男には…あえて命を捨てる覚悟も必要なんです

 作家、三島由紀夫は東京・市谷の陸上自衛隊施設に立てこもり自決する1週間前の昭和45年11月18日、図書新聞の企画『戦後派作家は語る』で、評論家の古林尚と対談し「命の惜しくない人間がこの世にいるとは僕は思いませんね。だけど、男にはそこをふりきって、あえて命を捨てる覚悟も必要なんです」と決意を口にしている。

 さらに、「今の時点であなたにはっきりと言っておきますよ。ぼくのやろうとしていることは、人には笑はれるかもしれないけれども、正義の運動であって、現代に正義を開顕(かいけん)するんだという目的を持っているんです」と続けていた。