コロナで拡大するテレワークの「落とし穴」 狙われる脆弱セキュリティー、危機意識の低さも

 新型コロナウイルスの感染拡大を受けて広がる自宅勤務などのテレワークで使う情報機器へのサイバー攻撃が増加している。情報セキュリティー会社や国の調査からは、テレワークのリスクへの認識が乏しい実情が浮き彫りになっており、専門家は注意を呼びかけている。(吉沢智美)

安全対策は「後手」

 内閣サイバーセキュリティーセンター(NISC)によると、今年夏ごろ、外部から社内システムに接続する「VPN(仮想私設網)」と呼ばれる機器を使っていた国内の複数の会社・組織がサイバー攻撃を受け、IDやパスワードなどの認証情報が盗まれていたことが判明。11月にも、約600の国内企業や行政機関などに対する同様のサイバー攻撃が確認された。