びっくりサイエンス

鬱病を見抜くAI技術「脳回路マーカー」の凄み

「脳回路マーカー」のイメージ
「脳回路マーカー」のイメージ

 100万人以上の患者がいるとされる鬱病を、脳活動の特徴から見分ける人工知能(AI)技術「脳回路マーカー」が開発された。鬱病は患者本人の訴えや医師の聞き取りで診断されてきたが、脳の画像情報をAIに取り込んで分析させ、鬱病患者に特有の脳活動のパターンを「鬱病度」として数値化。医師の診断を支える客観的な指標として活用する。治療期間の長さに苦しむ鬱病患者は多く、この短縮化も期待できるといい、研究チームは令和4年度の実用化を目指している。(松田麻希)

脳活動の相関関係から

 国際電気通信基礎技術研究所(ATR)と広島大などの研究チームは、鬱病患者149人と健康な564人について、安静状態の脳活動を機能的磁気共鳴画像装置(fMRI)で調査した。fMRIは脳の神経活動に伴う血流を計測するもので、脳のどの部分が活動しているかを調べることができる。