クローズアップ科学

S極とN極「逆転」の謎に迫る チバニアン決定1年 

千葉複合セクションの一部である養老田淵セクションを調査する研究者ら=令和元年6月(産業技術総合研究所提供)
千葉複合セクションの一部である養老田淵セクションを調査する研究者ら=令和元年6月(産業技術総合研究所提供)

 地球史の一時代を「チバニアン」(千葉時代)と名付けることが決定されて1年。命名を契機に、地学への関心が高まったり、国内外との共同研究が進んだりすることが期待されたが、新型コロナウイルスの影響で盛り上がりを阻まれた1年となった。そうした中でも、地球上で類(たぐい)まれな地層を持つ千葉を舞台に、地球の磁場のN極とS極が入れ替わる現象「地磁気(ちじき)逆転」の謎に迫る研究が進んでいる。チバニアンを申請したチームを率いた茨城大の岡田誠教授に今後の展望を聞いた。(松田麻希)

コロナで足踏み

 千葉県市原市の地層「千葉複合セクション」を約77万~13万年前の地質年代の基準地とする日本の研究チームの提案が昨年1月、国際学会で承認された。地磁気逆転現象がよく記録されており、観察しやすい場所にあることから、この地層が選ばれた。日本の地名に由来する地質年代が採用されたのは初の快挙で、チバニアンに関連して研究・教育活動が活発化すると期待が高まっていた。