びっくりサイエンス

伊豆諸島のオカダトカゲ 「逃げ足」なぜ速い

伊豆諸島の八丈小島のオカダトカゲ(長谷川雅美氏提供)
伊豆諸島の八丈小島のオカダトカゲ(長谷川雅美氏提供)

 東京・伊豆諸島は生物の種の数が少なく、種間の関係性を観察できる貴重な環境にあるとされる。東邦大学などの研究グループは、その島嶼部に生息するオカダトカゲが捕食者シマヘビから逃げるために遂げた「生物学的な進化」を突き止めた。「食べる側」が「食べられる側」の形態や行動に直接影響を与えていたといい、食べられる側であるオカダトカゲは地球温暖化の影響も受けていた。生物の進化の神秘を探る。

「逃げる」ために進化

 東邦大学理学部生物学科の長谷川雅美教授らの研究グループで、長谷川教授らは昭和56年から年数十回~2回程度のペースで伊豆諸島に入り、オカダトカゲやシマヘビの生態について調査を実施している。