クローズアップ科学

ブラックホール 銀河衝突で「休眠」状態

 銀河同士が衝突すると、銀河の中心にあるブラックホールが活動をやめて「休眠状態」となってしまう可能性があることを、東京大などの研究チームがスーパーコンピューターを使った研究で導いた。ブラックホールはこれまで銀河同士の衝突によって明るく輝くと考えられてきたが、衝突の仕方によってはエネルギー源となるガスがはぎとられ、ガス欠状態に陥るという。まだ謎の多いブラックホールの一端を明らかにする成果で、論文は英科学誌「ネイチャー・アストロノミー」に掲載された。(有年由貴子)

 ブラックホールは重力が極めて強く、宇宙最速の光やあらゆる物質を引き付け、のみ込んで脱出させない天体だ。私たちが暮らす天の川銀河など、ほとんどの銀河の中心には太陽の数十万倍を超える質量の巨大ブラックホールが存在すると考えられている。

銀河衝突でブラックホールが「冬眠」するイメージ
銀河衝突でブラックホールが「冬眠」するイメージ