びっくりサイエンス

鉄とカルシウム CO2削減の「切り札」に

開発された高性能の水電解用触媒のイメージ図(Reprinted with permission from Sugawara, Y. et al. ACS Appl. Energy Mater., DOI: 10.1021/acsaem.0c02710. Copyright 2021 American Chemical Society)
開発された高性能の水電解用触媒のイメージ図(Reprinted with permission from Sugawara, Y. et al. ACS Appl. Energy Mater., DOI: 10.1021/acsaem.0c02710. Copyright 2021 American Chemical Society)

 「脱炭素」の実現に向け、二酸化炭素(CO2)を排出しない水素エネルギーの導入が注目されている。その水素の製造は、水の電気分解(水電解)による手法が想定されているが、これを低コストで効率的に進められる仕組みを、東京工業大などの研究グループが導き出した。水電解で用いられ、化学反応のスピードを高める触媒(物質)について、地球上に豊富な鉄とカルシウムを活用して開発。良質な触媒として知られるレアメタルより高い性能を示した。脱レアメタル、低コスト化が図れる「優れもの」は、脱炭素の「切り札」になるかもしれない。

レアメタルの1・4倍の効果

 東工大科学技術創成研究院の化学生命科学研究所の菅原勇貴助教らの研究グループで、米国化学会誌に掲載された。研究の成果は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託業務として得られた。