平等の名のもとに…「同性婚を認めないのは違憲」判決は何をもたらすか  楊尚眞

 さる3月17日、札幌地方裁判所(武部知子裁判長)が、同性同士の法律婚を認めないのは「婚姻の自由」などを保障した憲法に反するという判決を出した。今まで国は、法律婚は男女間のみで成立するという憲法解釈をとり、現行制度もそれをもとに整備されてきたが、判決はこれを根底から覆したのである。一部報道などは同性婚賛成の立場から判決を称賛していたが、果たして同性婚を認めるべきかというのは、それほど単純な問題なのだろうか。

憲法解釈に矛盾あり

 判決は、北海道内の同性カップル3組6人が、同性婚を認めていない国に対し1人100万円の損害賠償を求めた訴訟で出されたもので、そのポイントは以下のようなものである。