知論考論

2度の震度7 衝撃の熊本地震から学んだ南海トラフに備える知恵

熊本地震の被災地、熊本県益城町に開設された約600人収容のテント村。世帯ごとに入居する医療ケアつきテント避難所が行政、民間ボランティア、企業による連携で運営された。避難者のストレスを軽減する新しい避難形態として注目されている=平成28年5月
熊本地震の被災地、熊本県益城町に開設された約600人収容のテント村。世帯ごとに入居する医療ケアつきテント避難所が行政、民間ボランティア、企業による連携で運営された。避難者のストレスを軽減する新しい避難形態として注目されている=平成28年5月

 平成28年4月14日に発生した熊本地震から5年。観測史上初めて短期間に同じ場所で2度の震度7を記録した衝撃は地震の常識を覆した。また、余震への恐れは避難生活へも影響し、震災関連死は建物倒壊による直接死の4倍以上となるまれにみる災害となった。今後懸念される南海トラフ地震などに教訓をどう生かすべきか。地震を専門とする東北大災害科学国際研究所の遠田晋次教授と、防災が専門の京都大防災研究所、矢守克也教授に聞いた。(聞き手 北村理)

緊急地震速報は間に合わない 遠田晋次氏

 地震は一般に本震のあとに余震が続き次第に活動が収まる。その“常識”を覆したのが熊本地震だった。