魔球の秘密見えた! 回転数と回転軸をハイテク球で計測 各社が続々開発

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「球の伸び」の仕組み

「球の伸び」の仕組み

 25日に開かれるプロ野球ドラフト会議で複数球団の1位指名が予想される秋田・金足(かなあし)農高の吉田輝星(こうせい)投手(17)は、今夏の甲子園で威力ある直球を武器に三振の山を築いた。「球が手元で予想以上に伸びた」「球速より速く感じた」。対戦打者が舌を巻いた「球の伸び」のカギを握るのがボールの回転数だ。プロの世界では軍事技術を応用した大がかりな装置で測定しているが、投げるだけで計測できるセンサー内蔵のボールを国内のスポーツ用品メーカーが相次いで開発。投球を手軽に科学の力で分析することで、第2、第3の吉田投手の登場も期待できそうだ。(大宮健司)

「球の伸び」の正体

 新たに開発されたのは、ミズノ(大阪市住之江区)の「MAQ(マキュー)」とアシックス(神戸市中央区)の「PITCH ID(ピッチ・アイディ)」。ともに見た目や重さは試合で使われる硬式球と変わらないが、球速はもちろんボールの回転数や回転軸の傾きなどを測定できる。