灯す

第2部 子供たちへ(3)「恥」を教えた道徳 ホスト国の矜持が問われる

 1964年東京五輪をホストとして成功させた陰には、国を挙げ、学校教育も通じた「道徳」の啓蒙(けいもう)があった。

 それは2020年大会と、その先へ、通奏低音のように響く。

                  

 東京・明治神宮外苑。昨年11月に完成した新国立競技場は近未来と温かみが共存し、そこに続く並木道は清掃が行き届いていた。その光景からは想像しがたいが、前回大会を控えた首都・東京は路上に紙くずが散乱し、塵芥(じんかい)が舞っていた。

 五輪開幕が4カ月後に迫る中、国立競技場理事長の寺中作雄は拭い去れない不安を抱えていた。

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