灯す

第2部 子供たちへ(4)まだ見ぬ世界へ あの高揚感が生きる原動力

 56年前、国立競技場の熱気は強烈な熱風となって子供たちの頬をなでた。
 東京五輪に将来の夢や希望を見た彼、彼女らは、
 後に日本の成熟を各界の一線で支え、
 2度目の経験を目前にしている。

 前回の東京五輪は、東京だけのものではなかった。

 「村全体が明るかった感じがするよ」。リアルな企業小説で知られる作家の江上剛(えがみ・ごう)(66)にとって五輪の記憶は、生まれ故郷の風景とともにある。

灯す