スポーツ茶論

孫楊、コロナ禍を悪用し復権画策か 津田俊樹

2019年11月、スイスのモントルーで、CASの公聴会を終えた競泳男子の孫楊(ロイター)
2019年11月、スイスのモントルーで、CASの公聴会を終えた競泳男子の孫楊(ロイター)

 東京五輪・パラリンピックの開催が新型コロナウイルス感染拡大のため、1年間延期された。経費負担、会場確保、ワクチン開発など多くの課題が取り沙汰されているが、選手にとっては代表選考の行方が最大の関心事である。公明正大、何よりも公平性が保たれなければならない。

 ドーピング違反で資格停止中の中国競泳界のスーパースター、孫楊が開催延期に乗じて復権を画策しているのではないか、という驚きの情報がある。孫楊は2012年ロンドン五輪の競泳男子400メートルと1500メートル自由形、16年リオデジャネイロ五輪の200メートル自由形の金メダリストで、19年世界選手権光州大会でも200、400メートルの2冠に輝くなど中長距離界の王者として君臨してきた。