灯す

第4部 五輪の価値(2)東京に集う意義 閉じる世界、解放の時

 新型コロナウイルスの感染拡大で世界が「壁」の内側に閉じ籠もっている。そんな時代だからこそ、国境を越えて人々が集う五輪はひときわ大きな光を放つ。

 1984年7月、米西部ロサンゼルスの「メモリアル・コロシアム」にジェットエンジンを背にした「ロケットマン」が降り立った。東西冷戦下、度肝を抜く五輪開会式の演出は、西側陣営の明るい未来をアピールする機会となった。

 ソ連のアフガニスタン侵攻に抗議し、80年モスクワ大会をボイコットした日米など西側諸国にとり8年ぶりの平和の祭典だったが、モスクワでの西側の仕打ちに対抗してロス大会をボイコットしたソ連など東側諸国は苦々しく見つめた。

 「ハリウッドの最悪の伝統に彩られたショーでありそこに国際的な友好という五輪の理想が入り込む場所はない」。ソ連ではタス通信が開会式をこう報じた。

立候補都市の減少

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